「インフレ率100万%」予想の抑制効果は? ベネズエラ、8月にデノミ
投稿日:2018年07月30日
「インフレ率100万%」予想の抑制効果は? ベネズエラ、8月にデノミ
【ロサンゼルス=住井亨介】
ハイパーインフレが続く南米ベネズエラのデノミネーション(通貨呼称単位の変更)が、
当初予定されていたゼロ3つ(千分の1)からゼロ5つ(10万分の1)の切り下げに変更し8月20日に実施されることになった。
国際通貨基金(IMF)は同国のインフレ率が年内に100万%に達すると予想しており、デノミの効果は疑問視されている。
当初は6月初旬に現在の通貨単位ボリバル・フエルテから新単位ボリバル・ソベラノに変更するとしていたが、
金融業界から切り下げに対応できないとの声が上がり、延期されていた。
ベネズエラでは原油価格下落による外貨不足や、米国の経済制裁の影響でインフレが進行。
反米左翼のマドゥロ大統領はこれに対応するため、
財政的裏付けのない最低賃金引き上げや補助金を乱発したが、逆効果となってインフレが悪化した。
ロイター通信によると、ベネズエラ議会が発表した6月時点のインフレ率は年率4万6305%だったが、
IMFは、同国の現状が、ハイパーインフレに見舞われた第一次大戦後のドイツや2000年代のジンバブエに似ていると指摘。
AP通信によると、現在の最高額紙幣十万ボリバルの闇市場での価値は1セント(約1・1円)にも満たない。
インフレが良いのか?
デフレが良いのか?
当然、中間がちょうどよい。