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生乳需給に逼迫感 北海道=牧草が不作 都府県=猛暑で減産

投稿日:2018年08月20日

生乳需給に逼迫感 北海道=牧草が不作 都府県=猛暑で減産

全国的な異常気象で、生乳生産に深刻な影響が出てきた。

都府県では記録的な暑さから生産量の落ち込みに拍車が掛かり、主産地の北海道も夏場の長雨による牧草の不作で不安材料を抱える。

一方、需要は高温続きで旺盛。9月から学校給食が始まると需給の逼迫(ひっぱく)感が強まる可能性があり、飲用不足につながるとの懸念が広がる。

「牛の食欲や乳量が減っている」。前橋市で約120頭を飼育する須藤晃さん(48)は、そう実感する。

猛暑の中、今夏の搾乳量は例年と比べ1割ほど下回るが、乳牛に搾乳前や日中にシャワーを浴びさせるなどの工夫を凝らし、搾乳量の確保に努めている。

都府県では猛暑などの影響で「死亡牛も増えている」(東日本の指定団体)。

高齢酪農家の離農なども重なり、都府県の生乳生産量の落ち込みが続く。

関東生乳販売農業協同組合連合会(関東生乳販連)によると、7月の生乳生産量は前年同月比で約4%(速報値)落ち込んだ。

暑さが長引けばさらに減産が進む見通しだ。

生乳最大供給地の北海道でも懸念が広がる。

6月中旬の長雨で牧草の一番草が不作となり、乳量に影響を与える可能性が出てきた。

牧草の栄養価低下などによって、ホクレンは「餌を使う10月ごろから生乳が減産する恐れがある」と見込み、輸入で牧草を確保するなどの対応策を取る構えだ。

道産生乳は飲料需要の高まりを見据え、今後、北海道からの道外移出量を増やす計画だ。

しかし一番草の不作などで移出量がどこまで確保できるかは不透明だ。関東生乳販連は「10月以降はバターとの引っ張り合いになる。

どこまで移出されるのか」と懸念する。

一方、暑さで牛乳の売れ行きは好調だ。首都圏で「コープみらい」を展開するコープデリ連合会によると、成分無調整牛乳の7月30日の週の売り上げは前年同期比5%増だ。

大手乳業メーカーは「テレビ番組の効果で需要は伸びている。暑さが続けば飲用の需給はさらに逼迫する」と話す。

Jミルクは「都府県の予想を超える暑さが9月以降の飲用不足につながる」と指摘。不足をできる限り緩和しようと

、乳業業界は、スーパーなどに特売を控えるよう要望する方向。ただ「生産量が回復しない限り、需給逼迫の恐れは拭えない」

(都府県の生乳関連団体)との声も多い。

 

金融危機以後最悪の“雇用ショック”…韓国経済の要の40代を直撃

投稿日:2018年08月19日

金融危機以後最悪の“雇用ショック”…韓国経済の要の40代を直撃

統計庁、7月雇用動向発表

8年半ぶりに就業者増加幅最小
製造業が12万7千人減り決定打
「生産職減少が事務職増加を超える」
派遣縮小のせいで施設管理10万人減少
「大企業でなく下請け企業など持ちこたえられず」
雇用率も1年前より0.3%p下落
40代の減少幅が20年ぶり最大
深刻な猛暑のため日雇い・臨時職が減る
人口高齢化も就業減少に影響

7月の雇用事情が予想以上に振るわなかった。

今年2月の就業者増加幅が10万人台に沈んだ以後、反騰の兆しが見られない。

先月の場合、グローバル金融危機の余波が大きかった時と似た水準で雇用が振るわず、

特に韓国経済の要の役割を担っている40代が“雇用ショック”の直撃弾を受け深刻性が加重された。

主力産業の製造業不振の余波が深刻になっているところへ、

人口構造の変動要因まで重なって、雇用不振のトンネルから容易に抜け出せないだろうという暗鬱な展望もある。

統計庁が17日に発表した「7月雇用動向」によれば、先月の就業者数は一年前より5千人の増加に終わった。

これは、世界金融危機の影響圏にあった2010年1月に1万人の減少を記録して以来、8年6カ月ぶりに最も低調な水準だ。

雇用率も61.3%で一年前より0.3%下落した。

月別就業者増加幅は、昨年でも30万人台の水準だったが、今年に入って減り始めた。

今年2~4月には10万人台をかろうじて維持したが、5月には7万2千人に減った。

地方選挙の影響で6月には10万6千人まで上がったが、7月にはついに1万人を割り込んだ。

韓国労働研究院のソン・ジェミン研究委員は「今年2~4月の雇用不振は、生産可能人口(15~64歳)減少の影響が大きかったが、

5月からは製造業や建設業など主力業種の景気不振が決定的影響を及ぼしたようだ」と分析した。

実際、製造業の場合、月別就業者の減少幅が拡大している。

製造業は、2016年下半期から造船業リストラの余波で就業者が減り、昨年6月に増加傾向に戻っていた。

その後11カ月ぶりの今年4月に再び減少傾向に転じた。特に先月の減少幅は12万7千人で、4月(-6万8千人)より二倍多かった。

ソン研究委員は「昨年第4四半期から製造業の生産職が減ってきたが、事務職の増加で相殺される程度を超えて減少幅が大きくなっている」と話した。

製造業の不振は、他産業にも余波を及ぼしている。

製造業は、全就業者の16.6%を占め、雇用指標を牽引する役割もするが、卸・小売業など他産業との関連性も深い。

警備・清掃人材を含む「事業施設管理・事業支援および賃貸サービス業」の就業者数は、先月10万1千人も減った。

関連統計が始まった2014年1月以後、最大の減少幅だ。ビン・ヒョンジュン統計庁雇用統計課長は「

事業施設管理業は他産業に人材を供給する業種なので、雇用状況と景気的要因が良くてこそ就業者が増加する傾向を示す」と説明した。

今年に続き来年も2桁の引き上げが決定された最低賃金の影響に注目する人もいる。

ソン・テユン延世大学教授(経済学)は「製造業の景気が良くない状況で、先月に来年の最低賃金10.9%引き上げが決定され、

週52時間超過勤務の禁止が施行された点が市場に心理的衝撃を与えた側面もある。

大企業は利益が減少しても持ちこたえられるが、大企業の2,3次下請け企業は全体の雇用を減らしたり、非正規職から解雇しがちだ」と話した。

建設業の場合、先月3万7千人増え、6月(1万人増加)よりは事情が良くなったが、

昨年月平均で11万9千人ずつ増えたことに比べれば遥かに至らない。

昨年下半期から就業者の減少傾向が続いてきた卸・小売業(-3万8千人)と宿泊・飲食業(-4万2千人)も先月不振を免れなかった。

年齢帯別では、40代が最大の打撃を受けた。

40代の就業者数は先月14万7千人も減って、外国為替危機の直後である1998年8月(15万2千人)以後で最大の減少幅を見せた。

雇用率も79.1%で、昨年同期に比べ0.7%も下落した。

40代は、製造業、建設業、卸・小売業、宿泊業などに大挙布陣していて、景気不振にともなう雇用ショックの直撃弾を受けている。

一部では先月の猛暑の影響もあったと見ている。

異常に暑かったせいで、活動性が落ち宿泊・飲食業などが休暇シーズン特需を享受できなかった。

また、建設業の日雇いや高齢者も猛暑で仕事場を見つけるのに困難があったと統計庁は分析した。

このような影響は8月も続く展望だ。

少子高齢化が非経済活動人口を大幅に増やしている点も赤信号に挙げられる。

先月の15歳以上人口は24万1千人増加したが、経済活動人口は8万6千人の増加にとどまった。

非経済活動人口は2倍近い15万5千人増加した。

また、先月の非経済活動人口のうち「ただ休んだ」と答えた人と求職断念者は、それぞれ23万2千人、6万3千人増えた反面、就職準備者は4万1千人減った。

世界各国共通の悩み!!

環境を整えることが一生の価値になる。

投稿日:2018年08月15日

環境を整えることが一生の価値になる。

 

「いかに削らないか」をずっとテーマにしてきました。

歯は削れば削るほど弱くなっていきます。いくら治療しても、時間が経つと再び悪くなり、また治療が必要になる。そういう患者さんが8割にものぼっているのが現状です。しかし、悪いところは削るか、抜くか。外科的治療しかない従来の歯科医療に長い間疑問とストレスを感じていました。

患者さんにとって負担の少ない方法を模索していたあるとき、アメリカで行われている「ドックスベスト」という治療法に出会い、対応の仕方が劇的に変わりました。虫歯をまったく削らずに患部を洗浄し、無菌状態にしてペースト状のドックスベストを充填するだけなのです。しかも、それ自体に殺菌効果があって、治療した部分の進行や再発がない。探し求めていたものはこれだ! と思いました。
さらに、これまでの常識なら抜くのが当然の、歯周病でグラグラになった歯ですら、抜かずに1週間ほどで改善する治療法を見つけることもできました。最近では、健康な歯を削らないブリッジ、針金のない入れ歯も取り入れています。
私と同じように、「口中の負荷を最小限に抑えることが患者さんの利益になる」と考える歯科医は世界中にいたのです。
もちろん私は臨床医ですから、結果がすべて。しかし、こうした内科的治療を行うことでかえって治りが早くなり、再発が少ないという臨床結果が出ています。これはまぎれもない事実です。

   

  一生ものの「価値」というのは、歯も、住宅も同じ。

                       「いかに削らないか」・・・

 

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一生ものの価値というのは、歯も、住宅も同じ。 いい環境をつくってあげれば、 ずっといい健康状態を続けることができる。

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今、私がもっとも力を入れているのは「矯正」の分野です。従来の矯正が常時器具を装着するのに対して、来院のたびに装置を使ってあごを少しずつ前に成長させ、その人にとって正しい位置にもっていく治療法(成長期の小児には「バイオブロック」、小学校高学年~大人には「ランパ」を施術)を行ったところ、耳鼻科領域にまで改善がみられました。
あごの発育が遅く、小さいためにのどの器官が圧迫されて軌道が狭くなり、口呼吸しかできない子どもが鼻呼吸できるようになったり、耳鼻科に11年間通い続けていた鼻づまりの症状がピタッと治まったり、ぜんそくの症状が改善したりと、歯並びがよくなるだけでなく、元気になる子どもが続出しています。さらには楽に鼻呼吸できることで姿勢がよくなったり、小顔になって可愛くなったりするのを目の当たりにし、口腔内の環境が一生に影響を与えることを実感しています。一生ものの価値というのは、歯も、住宅も同じです。

子どもの成長期は決まっていますから、今しかできないことは今やらないといけないという中で、あごの位置を正しく成長させていく。一番基本の部分を治すと虫歯になりにくいし、病気にもなりにくい。
しかも可愛くなる。つまり、子どもに素敵な未来をあげられるのです。いい環境をつくってあげれば、ずっといい健康状態を続けることができる。そこが究極だと思います。
矯正は専門外でしたが、あごの位置を正しくするだけで身体能力まで上がることがわかったら、やめられなくなってしまいました。

     人は歯が命それと同じぐらい住環境も・・・

 

シックハウス症候群とは

投稿日:2018年08月14日

シックハウス症候群とは

これまでの日本における室内空気汚染問題は、開放型暖房器具(石油ストーブ、石油ファンヒーター)から発生する窒素酸化物や、ダニ・カビなどのアレルゲンによるものが中心となっていました。しかし近年、新築あるいは改築した家に入居した人から、「目がツーンとする」「頭やのどが痛い」「ゼイゼイする」といった相談が保健所等に多く寄せられています。こうした症状はシックハウス症候群と呼ばれ、住宅の高気密化や化学物質を放散する建材・内装等の使用による室内空気汚染が原因と考えられています。また、「シックハウス症候群」は、住宅の高気密化や建材等の使用だけでなく、家具・日用品の影響、カビ・ダニ等のアレルゲン、化学物質に対する感受性の個人差など、様々な要因が複雑に関係していると考えられています。

 

なお、シックハウス症候群という言葉は和製英語で、欧米ではシックビル症候群(Sick building syndrome; SBS)あるいはビル病と呼ばれています。

女性と男性のイラスト

指針値が設定された物質の特性等

(1)ホルムアルデヒド

ホルムアルデヒドは刺激臭のある無色の気体で、35~37%水溶液をホルマリンといいます。

殺菌防腐剤として用いられるほか、ホルムアルデヒド入りの接着剤として合板やパーティクルボード等に広く使用されています。しかし、平成15年7月、改正建築基準法が施行され、内装仕上げに使用するホルムアルデヒドを発散する建材の面積が制限されるようになりました。

ホルムアルデヒドは濃度によって人体影響が異なり、0.08 ppmあたりから臭いを感じ、3 ppmでは目や鼻に刺激が起こり、4~5 ppmでは涙が出たり、呼吸器に不快感が生じます。50 ppm以上になると、肺炎などを起こし死亡することもあります。長期的には、発がんの可能性もあると言われています。なお、ppmとは、空気中における汚染物質等の微量な重さ(濃度)の単位で、英語のparts per million(百万分の1)の略です。ちなみにホルムアルデヒド濃度1ppmとは、1m3(百万cm3)の空気中に1cm3のホルムアルデヒドが含まれている状態です。

(2)トルエン

トルエンは無色の液体で、シンナーのような芳香があります。接着剤や塗料の溶剤及び希釈剤として用いられる他、自動車等のエンジンのアンチノッキング剤としてガソリンに添加されることがあります。

トルエンの臭いを感じる濃度は0.048 ppmあたりからで、高濃度になると目や気道に刺激が起こり、疲労、吐き気、それに、中枢神経系にも影響を与え、ひどい場合には、精神錯乱などをきたすこともあります。また、意識低下や不整脈を起こすことがあります。

(3)キシレン

キシレンは無色でガソリンに似た臭いがあります。トルエンと同様に、接着剤や塗料の溶剤及び希釈剤として用いられる他、アンチノッキング剤としてガソリンに添加されることがあります。

高濃度ではトルエンと同様の生体影響があります。200 ppm程度の濃度で明らかに目、鼻、のどが刺激されます。

(4)パラジクロロベンゼン

パラジクロロベンゼンは通常無色または白色の結晶で、特有の刺激臭を有します。家庭内では衣類の防虫剤やトイレの芳香剤として使用されています。

15~30 ppmで臭気を感じ、80~160 ppmでは大部分の人が目や鼻に痛みを感じます。

(5)エチルベンゼン

エチルベンゼンは無色で特有の芳香があります。トルエンやキシレンと同様に、接着剤や塗料の溶剤及び希釈剤として用いられます。

10 ppm以下でも臭気を感じ、かなりの高濃度(数千ppm)で暴露されると、めまいや意識低下等の中枢神経症状が現れます。

(6)スチレン

スチレンは無色ないし黄色を帯びた油状の液体で、特徴的な臭気を有します。家庭内ではポリスチレン樹脂、合成ゴム、不飽和ポリエステル樹脂、ABS樹脂、イオン交換樹脂、合成樹脂塗料等に含まれる高分子化合物の原料として用いられています。これらの樹脂を使用している断熱材、浴室ユニット、畳心材等の他、様々な家具、包装材等に未反応のモノマーが残留していた場合には、室内空気中に揮散する可能性があります。

60 ppm程度で臭気を感じ始め、200 ppmを超えると強く不快な臭いに感じるといいます。600 ppm程度で目や鼻に刺激を感じ、800 ppm程度になると目やのどに強い刺激を感じ、眠気や脱力感を感じるようになります。

(7)クロルピリホス

クロルピリホスは有機リン系の殺虫剤で、家庭内では防蟻剤(しろあり駆除)として使用されてきました。しかし、平成15年7月、改正建築基準法が施行され、居室を有する建築物への使用が禁止されました。

クロルピリホスによる軽症の中毒症状としては、倦怠感、頭痛、めまい、吐き気等があり、重症の場合には、縮瞳、意識混濁、けいれん等の神経障害を起こすことが報告されています。

(8)フタル酸ジ-n-ブチル

フタル酸ジ-n-ブチルは無色~微黄色の粘ちょう性の液体で、特徴的な臭気を有します。主として塗料、顔料や接着剤に、加工性や可塑化効率を向上させるために使用されます。

フタル酸ジ-n-ブチルに高濃度に暴露すると、目、皮膚、気道に刺激を感じます。

また、シックハウス症候群の話からはそれてしまいますが、フタル酸ジ-n-ブチルは、1998年に環境庁が示した「内分泌攪乱作用を有すると疑われる化学物質」、いわゆる“環境ホルモン”としてリストアップされた67物質の一つに挙げられています。“環境ホルモン”とは、「動物の生体内に取り込まれた場合に、本来、その生体内で営まれている正常なホルモン作用に影響を与える外因性の物質」と定義されています。さらに、フタル酸ジ-n-ブチルは、環境実態調査で検出された最高値と、内分泌攪乱作用が疑われる最低濃度との差が比較的小さいこと等の理由から、リストアップされた67物質のうちリスク評価を優先的に実施する8物質の中にも選定されています。

(9)テトラデカン

テトラデカンは無色透明な液体で、石油臭を有します。塗料の溶剤に使用されるほか、家庭内では灯油が発生源となります。

中毒の情報はあまりありませんが、高濃度では刺激性及び麻酔性があるとされています。

(10)フタル酸ジ-2-エチルヘキシル

フタル酸ジ-2-エチルヘキシルは無色~淡色の粘ちょう性の液体で、特徴的な臭気を有します。代表的な可塑剤で、壁紙、床材、各種フィルム、電線被覆等様々な形で利用されています。

フタル酸ジ-2-エチルヘキシルとの反復または長期間の接触により、皮膚炎を起こすことがあります。

また、フタル酸ジ-2-エチルヘキシルは(8)フタル酸ジ-n-ブチルと同様に、環境庁が示した「内分泌攪乱作用を有すると疑われる化学物質」のリストに挙げられ、かつ、「優先してリスク評価に取り組む物質」にも選定されています。

(11)ダイアジノン

ダイアジノンは無色のやや粘ちょう性の液体で、弱いエステル臭を有します。ダイアジノンは有機リン系の殺虫剤で、ペット用の首輪、あるいはマイクロカプセル化したゴキブリ用残留散布剤として使用されています。

ダイアジノンによる中毒症状は、(7)クロルピリホスと同様です。

(12)アセトアルデヒド

純品は無色の液体で刺激臭があり、薄い溶液では果実様の芳香があります。アセトアルデヒドは、エタノールの酸化により生成され、ヒト及び高等植物における中間代謝物でもあるため、様々な食物やアルコールを含むもの、またヒトそのものも発生源となります。また、喫煙によっても発生します。ホルムアルデヒド同様、接着剤や防腐剤に使用されているほか、写真現像用の薬品としても使用されています。

アセトアルデヒドは、いわゆる二日酔いの原因物質の一つとして知られています。蒸気は目、鼻、のどに刺激があり、目に入ると結膜炎や目のかすみが起こります。長期間接触すると、発赤、皮膚炎を起こすことがあります。高濃度の蒸気を吸入すると、気管支炎や肺浮腫、それに麻酔作用、意識混濁等が出現しますが、初期症状は慢性アルコール中毒に似ています。

(13)フェノブカルブ

フェノブカルブは無色の結晶で、わずかな芳香臭を有します。水稲、野菜などの害虫駆除に用いられているほか、家庭内では防蟻剤として用いられています。防蟻用の製品は、一度に高濃度で揮発しないようマイクロカプセル化されており、土壌に適切に処理された場合、室内への放散は低いと言われています。

高濃度に暴露した場合、倦怠感、頭痛、めまい、悪心、嘔吐、腹痛等の中毒症状を起こし、重症の場合は縮瞳、意識混濁等を起こします。

室内のホルムアルデヒド及びトルエン濃度の変化

図1に、当所における調査研究として実施した、新築マンション(1戸)の室内(リビング)におけるホルムアルデヒドとトルエン濃度の経時的測定した結果を示します。築約1ヶ月後に行なった最初の測定では、ホルムアルデヒド、トルエン濃度ともに室内濃度指針値の約3倍という高い値を示していましたが、築約3ヶ月後には、両物質ともに指針値以下の濃度に低下していました。

また、トルエンの濃度は築約1年半(550日)後の時点では0.010 ppm以下と、外気の濃度とほぼ同じレベルにまで減少していたのに対して、ホルムアルデヒドの濃度は約0.03 ppmと指針値濃度0.08 ppmの半分以下ではありましたが、外気の濃度(0.001 ppm以下)と比べると約30倍と依然として高いレベルを示していました。

図1室内のホルムアルデヒド及びトルエン濃度の変化

アトピー性皮膚炎

投稿日:2018年08月13日

どんな病気か?

かゆみの強い慢性の湿疹で、増悪や軽快を繰り返します。多くの場合、アトピー素因(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎などを生じやすい体質)をもつ人に生じます。主に小児期に発症し、成人では軽快することが多いのですが、成人になって再発したり、重症になることもあります。

原因は何か?

多くは環境中のダニや食べ物などの成分がアレルゲン(アレルギーの原因物質)となり、それらに対する免疫グロブリンE(IgE)抗体がつくられて、皮膚にアレルギー性の炎症を起こします。

小児では、卵、牛乳、小麦などの食物が原因として多くみられます。その他、イヌ、ネコなどのペットのフケや毛、体内や皮膚の表面にすんでいる真菌(カビ)などの成分もアレルゲンになります。

また、皮膚の最上層である角層内の天然保湿因子やの細胞間物質(セラミドなど)の異常などにより皮膚のバリア機能が損なわれ、冬の乾燥や夏の発汗、衣類などの刺激に対して皮膚が弱く、炎症を起こしやすい状態になります。炎症を起こした皮膚の表面には細菌が増殖しやすく、さらに悪化させる要因になります。

成人では、これらにより生じた皮膚の炎症が職場や家庭内の精神的ストレスで悪化することがあります。家族にアトピー素因のある人が多く、他のアトピー疾患の合併も多くみられます。

 

 

 

表7 アトピー性皮膚炎の原因物質および悪化要因

住むほどに健康になる

 

 

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