外断熱工法の最大の効果
投稿日:2018年08月21日
外断熱工法(RC造)の最大の効果
外断熱工法という言葉が少しずつ世間に認知されてきました。
外断熱工法では「結露防止」「冷・暖房費の抑制」「アレルギー疾患の改善」などでPRされますが、
多くのメリットの中でもその最大の特徴は建物の長寿命化でしょう。
しかし残念なことに、良いこと尽くめの外断熱工法が日本国内においてはあまり普及していません。
その最大の理由は、外断熱工法が従来の内断熱工法に較べれば割高であるからでしょう。
しかしながら、従来の工法に比べて割高であるという理由だけで外断熱工法が採用されないことが、
エンドユーザーの利益になっているかといえばはなはだ疑問です。
なぜなら、建物の寿命が2倍になればコストは半分になるといえるからです。
建物は巨額の資金を投入して完成されます。
長期的な視野にたってコスト比較をすれば、どれほど外断熱工法が割安であるかはご理解いただけるでしょう。
快適な住環境を維持しつつ、温室効果ガスの低減にも貢献できる外断熱工法は、地球環境にもとても優しい工法なのです。
外断熱工法(RC造)はなぜ建物寿命が長いのか?
従来のRC造の建物では、断熱・保温はコンクリート壁の内側に断熱・保温します。
その為に建物の外壁部分は外部環境の影響を直接に受けてしまいます。
直射日光を受ける部分は、夏場では70℃にも達して膨張し、冬場の明け方ともなれば0℃にもなって収縮します。
躯体の外壁には、繰り返される膨張・収縮のために微細な割れ(ヘアークラック)が生じます。
そのヘアークラックから、大気中の有害なガスや雨水等が浸入し、結果としてコンクリートの中性化を早め、コンクリートの強度を著しく低下させるのです。
その点外断熱工法では、RCの躯体をすっぽりと断熱材で覆うことにより、外部環境の影響を受けにくくします。結果として躯体の温度は一年を通してほぼ一定に保たれるのです。
躯体の温度が一定に保たれれば、躯体を劣化させる原因となる膨張・収縮を抑制させることができるのです。
外断熱工法(RC造)は室内の温度が安定する
コンクリートは空気の1300倍の熱容量を持っています。
RC造(鉄筋コンクリート造)の建物は、コンクリートで作られた建物ですから、
温まりにくく冷えにくい構造といえます。外断熱工法では、この熱容量の大きさを利用します。
従来の内断熱工法では、コンクリートの特徴である大きな熱容量を利用できません。
外断熱工法では断熱材で躯体をすっぽりと覆うことによって外部環境の温度変化を遮断することができます。
躯体が内部環境に順応して、その大きな熱容量で熱を吸収したり放出したりして、室内の温度安定に寄与します。
その結果として冷暖房費が大幅に削減でき、温度ムラの無い室内環境が実現でき、結露抑制にも効果があるのです。
RC造と外断熱工法はとても相性が良いのです。
外断熱にすることによって、コンクリートのもつポテンシャルを最大限に引き出すことができるのです。
外断熱工法(RC造)のメリットとコストの重要性
外断熱工法では上記の1、2、3の項目がすべてセットで成立するものです。しかしながら最近では一般工法においても2と3を採用する例も見受けられます。外断熱工法ではない一般工法でも、クオリティを向上させようとすれば2と3は必要になるからです。断熱工法の違いだけの比較では、世間で言われる程にはコストアップはしないのです。
断熱材の取り付け位置を変えるだけで、建物の特性は大きく変化します。
外断熱工法は、コンクリートの圧倒的なポテンシャルを引き出すことができます。
外断熱工法のデメリット
何といっても従来の内断熱工法に較べるとコストがアップすることが挙げられます。単純に施工コストだけを較べると内断熱工法よりも高くなります。
しかしながら今後の省エネ法改正によって、内断熱工法といえども「建物の外壁や窓等の高断熱化」が求められるようになります。この事は、従来の内断熱工法の建物でも外断熱工法並みの断熱性能を求められるということなのです。
現在は外断熱に使用する材料も様々なものが低価格で開発され、調達しやすくなりました。
低価格で高性能の製品を選択して組み合わせることによって、今まで実現しにくかったコストダウンが可能となってきたのです。
外断熱工法(RC造)は、規模や用途は問いません
外断熱の建物は、とても心地よい環境を実現することができます。
住宅・事務所・医療施設・店舗など、様々な用途に応用することができます。
規模も、大きな事務所ビルから個人住宅まで可能です。
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