断熱に適した発泡ウレタンと従来のグラスウールの問題点とは?
投稿日:2019年10月23日
発泡ウレタンの注意点は火に弱いこと
発泡ウレタンとはウレタン樹脂に発泡剤を吹きつけたもので、 外壁に使用される場合はよく断熱材として使用されています。
また発泡ウレタンには2種類ありますが断熱材として使用されるのは 硬質ウレタンフォームであり、これを発泡ウレタンと呼んでいます。
しかしウレタン樹脂に吹き掛ける発泡剤がフロンガスだったために フロンガス使用禁止の環境問題もあり利用件数は激減していきました。
近年になって嬉しいことにあたらしい発泡ウレタンが開発されました。
フロンガスを使用しない新しい発泡ウレタンは液性発泡ウレタンフォームと呼ばれ、 再び注目を浴びている断熱材なのです。
圧縮強度が高い断熱材で、冷房・暖房のエネルギー効率や遮音性、機密性を高めてくれます。
グラスウールと比較すると断熱性は約2倍高いですが、価格も約3倍高いのが難点です。
そして発泡ウレタンはよく燃える性質があります。
よく燃えると言っても、木の発火点が約250~260℃なのに対し、発泡ウレタンは約400℃です。
発火点とは、火源がなくても発火する最低温度のことを言います。
だからと言って火災が起きてしまったときに真っ先に燃えるなんてことはあり得ませんのでご安心ください。
発泡ウレタンを使用していることで火事が起きたら危ないのでは?
と間違った知識を持っている方も多いですが、よく考えてみるとそんなことはあり得ないということに気付きませんか?
火が点けば服でもベッドでもソファーでもカーテンでも燃えてしまいますよね。
火災が起こったところで、外壁の中に入っている発泡ウレタンフォームにたどり着くまでにありとあらゆるものが燃えていきますが、発泡ウレタン自体に発火作用はございません。
火災が起きると猛毒が発生する恐れはあるので、起きってしまったら注意が必要です。
グラスウールと比較すると発泡ウレタンは確かに燃えやすいですが、外壁が燃えるまでに逃げることの方が大事です。
グラスウールの注意点は水に弱いこと
グラスウール剤は充填断熱に利用されます。
グラスウールが熱を発して断熱するのではなく、グラスウールの繊維を利用することによって空気の層を閉じ込め、熱が伝わらないようにする、という仕組みの断熱材です。
グラスウールは発泡ウレタンよりも価格が安く、燃えにくいという点では発泡ウレタンよりも上です。
また業者も利用件数が安定して多いグラスウールの施工には慣れているので失敗する事は少ないでしょう。
また、耐久年数が無いというのは最大の魅力ではないでしょうか?
しかしグラスウールは水に弱い性質をもっています。
空気を蓄えやすいということは、空気中の水分を蓄えやすいという性質を持っていると言えます。
水分を蓄えやすい性質を持っているからこそ、水に弱いと言えます。
発泡ウレタンが燃えやすいのと同様、グラスウールは濡れたら性能が極端に落ちてしまい、 全く効果を得られない事にもなりかねます。
グラスウールの最大の欠点は、内部結露にあると考えるのが一般的です。
もし施工の際に問題があった場合や災害など何らかの理由によってグラスウールに問題が起きると、内部結露を起こしてしまいます。
内部結露が起これば水分に触れてしまう訳ですから、断熱効果を発揮できません。
発泡ウレタンと比較すると、グラスウールはどうしても隙間・たるみが生じてしまい、断熱性能が劣ります。
グラスウールを利用すると決めたら正しい施工をお願い出来る安心の業者を探し出しましょう。