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各事業、今後の『重要』課題 どう生き残る (銀行編)

投稿日:2018年05月15日

逆境の地方銀行、どう生き残る 「1行でも存続困難」

 金融庁の有識者会議が、人口減少などで地方銀行の収益悪化が進んだ場合、1行単独でも存続が難しい地域が23県あると試算する報告書を公表した。衝撃的な試算にも「中小零細企業の本業支援を通し存在価値を高める」との考えを示す。報告書では、健全性維持のため経営統合も選択肢としているが、

現在、地銀の再編・統合に向けた具体的な動きはみられない。報告書を受け「人口減少に伴う収益悪化は十分認識している」とした上で、まちづくりへの参画を通して働く人・働く場所を増やし、人口減少問題に取り組むことで産業の育成・発展に貢献すると説明する。これらの方針を盛り込む中期経営計画を「ぶれずに実行する」と強調、「営業体制の強化と生産性の向上で、強固な経営体質を構築していく」とした。

 報告書について、ある金融機関の幹部は「人口減少が最大の問題で、市場の縮小は避けられない。資金需要が伸びない中で供給過多の状況。事業性融資や手数料収入の拡大などに力を入れるが地銀の体力は奪われており、将来的には淘汰が始まる」との見解を示す。

 
 人口減少の影響から、事業者の規模やエリアごとにすみ分けられていた金融機関のバランスが崩れ始めているとの指摘も多い。

 低金利と人口減少のダブルパンチに見舞われ、経営環境が厳しさを増す中、地銀のあり方について「安定した顧客基盤の構築、収益確保に向け、5年後、10年後を見据えた戦略を真剣に検討し、経営効率化で生まれる経営資源の余力を地域経済の活性化につなげることが重要だ」と説明する。経営統合については「健全性を維持し、金融仲介機能を安定的に発揮するための選択肢の一つ」との認識を示した。

2018年5月15日 投稿|     
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