無垢材の強み
ここまでご説明してきたように、
無垢材とは最も原始的な木材の使い方であると同時に、現代においては使用されることの少なくなった使い方であるということも分かると思います。
では、その無垢材の強みは一体どんな部分なのでしょうか。
3−1 本物の木材だけが持つ木のぬくもりや重厚感
表面のシートだけを上手に加工して木のように見せた合板が普及している中で、
本物の木材である無垢材の放つ重厚感は特別なものです。
ぱっと見た瞬間に、それが本物かどうかというのは、人間は本能的に区別してしまうものです。
自然界ならではの、規則性のない本物の木目や木の節などは、高級感と木の温かみを生み出します。
また同時に、そこに漂う原始的な存在感と、ある意味での野性的な佇まいは、見た人の心を刺激し、インパクトを与えます。
3−2 丈夫で耐久年数が長い
丈夫であることも無垢材の大きな強みです。木は、地面に根を張って、その巨体を強靭な繊維の結合によって支えています。
並の合成素材であれば、あれだけ大きく重い状態になれば、自分自身の重さを支えきれなくなってしまい、崩れてしまうでしょう。
そのような意味で、木は自然のそのままの状態が最も強度が高いと言えます。
特にプロの間で「芯持ち材」と呼ばれる年輪の中心部分が入った無垢材の強度は高く、家の柱などにも利用されています。
それだけの強度と耐久性があるため、古い家屋や家具などに無垢材が使用されていると、
それは現代でも、作られた当時と遜色なく使用することができ、アンティークとしての価値も付加されるのです。
3−3 使い込むほどに味わいが出る
無垢材は、経年と日光の照射によって、色合いが変化します。
木の種類によって、色が濃くなったり、薄くなったりもしますが、どちらにしても切り出してすぐには出ない色合いです。使い込んだ無垢材にしか出せない独特の味わいがあります。
3−4 修理が容易で、削り直しによって新品の状態に戻る
無垢材は、湿度や保存の状態によっては、反ってきたり、歪みが生じたりします。
しかしそんな時も、反ってきた部分や歪みが生じた部分を鉋(カンナ)で削って、再度表面加工を施すことで、新品同様もしくは新品以上のツヤを出すこともあります。